Fender Japan Stratocaster
まずは,普通のストラトです。 エフェクタを売りに出してちょっと懐が潤ったところで,タイミング良く中古楽器コーナーで見つけてしまい,美しいキルトメイプルトップに惹かれてついつい購入。 もちろん試奏したけど,かなり衝動買いに近い感じで買ってしまいました。 もとの定価はなんと 21 万円(!)と,Fender Japan のアーティスト・シグネチャーでもないモデルとしては最高水準の値段だったはずが,中古での売値は 10 万を切ってました。 この下落ぶり……さすが Fender Japan!(^^;
ネックはメイプルワンピースですが,こちらもかなりトラ目状態になってます。 それでいて,トップもネックも「どーだ!ゴージャスだろう!」というようなこれ見よがしなうるささがなく,わりと上品な感じであるあたり,好感が持てます(……というのは所有者の欲目か (^^;)。 ただ,少し前にネックのトラブルでリペアに出すなんてことがあったりして,「トラ目ネックは強度的に良くない」と世間で言われる通りなのかな〜と思ったりしてます。 (ちなみに,お願いしたリペアマンの方は「トラ目だからどうとかいうことはないよ。 シーズニングのほうが重要でしょ。」と言ってました。)
ピックアップは,買ったときは DiMarzio の Virtual Vintage が付いてましたが,クリーンでカッティングをすることの多い僕としてはやや重たく感じられたので交換,とりあえず現在は,リア→センター→フロントの順にそれぞれ DiMarzio ProTrack, Fender Lace Sensor (silver), Fender Lace Sensor (gold) を付けてます(リアには Lace Sensor (red) をつけてた時期もあり,そちらもかなり気に入っていたんですが,Lace Sensor (red) の生々しい音はヴィヴィッドな反応の気持ちよさがある反面,なにしろマケてくれる((C)ローリー寺西)度が少ないような気がしたので,とりあえず楽に弾ける(ような気がする)ハムバッカーをつけてるのでした (^^;)。 更に,回路を見直し,パーツを換え……と,あちこち手を加える試行錯誤を繰り返した結果,かなりバランスの良い素直な音になりました。 特にフロント&センターのハーフトーンは,変に削れた帯域もなく,下から上まですっきりキレイに出てる感じで気に入ってます。
僕が持ってるギターの中では一番ストレートな,弾いたまんまの音が出ますが,キャラクター的にはどこか「端正さ」みたいなものがあったりします。 “クセがない=個性に乏しい”ってな感じがないこともないんですが,その分いろんな場面に対応できるように思っています。
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Gibson ES-335TD
このところ使用頻度が上がってきた walnut の 335。 1970年代中ごろ(買った中古屋によると '76年)のもので,ビンテージと呼ぶにはちょっと新しい気もしますが,それはともかく, "Reissue" になる前の ES-335 では一番人気のない (^^; 年代でしょう。
この年代の大きな特徴は,なんと言っても,センターブロックが途中でくり抜かれていることですね。 そのせいか箱鳴り感がやや強めのようで,僕自身はそこが気に入ってますが,その反面,ハウリングには弱いようにも思います。
もう1つの特徴はネックが細めなことです。 僕は手が小さいので,初期の 335 のネックの太さはキビシイ(その前に,初期のなんて値段的にどうしようもないけど (^^; )し,最近の ES-335 Reissue の薄くて幅の広いネックも苦手なので,自分にとっての弾きやすさを考えると この辺の年代しか選択肢がないという感じです。 (ちなみに,'76年ごろが,ネックにマホガニー材を採用していた最後の時期にあたるのだそうです。)
音色は,適度な太さとエッジに甘さをプラスした「いかにもセミアコ」って感じのものです。 箱っぽいニュアンス漂うクリーンはもちろん,歪ませてもOKで,しかもカッティングにも十分使えるというオールラウンドさはセミアコならではでしょう。 上で書いたような仕様のせいか,他で弾かせてもらったセミアコよりも柔らかい音のような気もします。
トーン周りのトラブルで部品交換したこと,フレットがかなり磨り減っていたので交換したこと……以外はオリジナルのままですが,僕の好みからするとリアにもうちょっと押しが欲しい感じもあるので,リアピックアップはそのうち交換するかも。
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Wilkins Stratocaster-type
以前,某プロの方から買ったスペースエース・ボディのストラト。 一時期メインとして使った後,しばらく部屋に眠っていたんですが,久しぶりにスタジオに出動させたら気持ちよかったので,最近のライヴで復活させました。
Wilkins はアメリカの工房ですが,ボディやネックなどの部品は他から調達して,組み込み工程のみに特化したところのようです。
ネックはかなり太めですが,指板のエッジ処理がスムーズなせいか,弾きにくさを感じるほどではありません。 ピックアップはどこのものかハッキリしませんが,見た目は Lindy Fralin 風(?)で,音のほうもローからハイまですっきり伸びて(特にハイの伸びが印象的) Lindy だと言われれば「そうか」と納得できるものです。 などと言いつつ,(この手のハイエンドっぽいギターを改造するのは気が引けたんですが)やっぱりリアピックアップはシングルサイズハムに変更してしまいました。 それから,もともと Schaller のステップペグがついているのでテンションピン不要だったんですが,1・2弦の暴れがちょっと気になってテンションピンをつけてしまい,ステップペグのくせにテンションピンもあるという謎のルックスになってしまいました。(^^;
(ただし,このギターの1・2弦が特に暴れるというわけではなく,他のギターにステップペグを着けてみたときも同じように暴れが気になって,すぐに元に戻してしまったという経験があるので,これは単純に僕の好みの問題のようです。 ほとんどの人は気にならない部分でしょう。)
その他の細かいスペックなどは分かりませんが,音のほうは,レンジが広く,乾いていてしかもクッキリした輪郭があるという印象で,僕のイメージの中ではかつての Schector USA あたりの音を更に現代的にしたような気分……と言うと伝わるでしょうか。 シャキーンといきたいときにはこれ!って感じです。
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History LH series
キレイな音色のフロントと,ガッチリ歪ませてもハウリングに強く,音の芯を失わないリア……というあたりを狙ってソリッドのハムバッカーを物色していた時期がありまして,そのときに選んだのがこれです。
知ってのとおり,History は某楽器店のショップブランドで,それがゆえに(?) ネット上では悪評も聞かれます。 失礼ながら,僕自身もその楽器店自体にはそれほど好印象を持っているとは言えませんが(←あくまで,僕個人の印象に過ぎませんし,僕は特定の楽器屋との利害関係は一切ありません(念のため)),そんな某楽器店の唯一の(←重ね重ね失礼) GOOD JOB! と思っているのが,History ブランドです。 かなり真っ当で良質の楽器を(比較的安価に)提供してくれているブランドのような気がしています。
さて,このレスポール・タイプのギターですが,実際の製作は Fujigen が担当しており,
- ネックに Timeless Timber を使用
- Circle Fletting 採用
といったあたりが主な特徴になっています。
ネックは太めで,正直「ちょっと弾きにくいかな」という気もします。 Timeless Timber の特徴と楽器の個体差とを切り分けて考えられるような知識やデータを持っているわけではないので, Timeless Timber がホントのところどうなのかとなると,「よく分からない」としか言えないんですが, Timeless Timber をネックに使ったストラト・モデルを試奏したときの音の印象と,このギターとで共通するのが,やや乾いた&枯れた感じがあること,ピッキングを強くしていったときに早めに飽和感が生じるような気がすることです(文字にすると,ぜんぜん分かりませんね(^^;)。 これが宣伝文句で言われる「音響特性の良さ」に対応するのか,僕にはよく分かりませんが,個人的にわりと好ましいものに感じられたのは事実です。
Circle Fletting については効果アリのように思います。 ハイポジションで和音を弾いたときの響きの整合感が非常に高くて「美しい!」と感じます。 ……これは弾いててとても気持ちいい。 まだの方は一度試奏してみる価値アリでしょう。
# ただし,後に Fujigen のショップの店員から聞いた話では, Circle Fretting のネックは,弾いたときに弦がフレットに触ってビリつきやすい傾向があるとのことでした。 個人的にはなぜそうなるのかよく分からず,単に弦高その他の調整の問題のような気がしないでもないんですが,一応,参考情報として書いておきます。 ちなみに,僕自身は,今のところ自分のギターについて特にそういう印象は持っていません。
音のほうですが,フロントはハムバッカーらしい太さ・丸さがありながらも,適度な太さという感じでコントロールしやすい印象です。 本家 Gibson のレスポールほど太くないけど,落ち着いたキレイな音で,楽に扱える感じ……といったところでしょうか。
リアもその延長上で,整った音だけど,こちらは(僕のイメージからすると)いまひとつアグレッシヴさに欠けるきらいがあります。 ピックアップも Fujigen 製らしいので,そのキャラクターもあるのでしょう。 ということで,リアについてはいいピックアップを検討中,現在は暫定的に Gibson Backbucker3 を着けています。
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Godin Duet Steel
'70 年代ウエストコースト・ロックのバンドをやろうとするならアコースティックギターの音が必要。……ということで,スチール弦のエレアコは Godin(ゴダン)のこれ。
このモデルとしては比較的初期のタイプで,これまた中古で安く購入した後,メンテして使ってます。 最近はもっと良いのがあるのかもしれないけど,ロックバンドで使うエレアコはハウリングに強くないといけないわけで,その条件を満たしつつ生音に一番迫れる可能性がある機種として選びました。 僕はピエゾのカリカリした音が好きでないので,ピックアップシステムにも一工夫欲しかったんですが,このギターではボディ内部のコンデンサマイクとピエゾを好きな比率でミックス出来る仕組みになっていて,このシステムとイコライザによって,ピエゾ単独の場合に比べるとかなり自然な感じで膨らみやエアー感を付け加えることが出来ます。
キャノンケーブルがダイレクトに使えてファントム電源に対応してるのもエレアコとしては珍しいところで,実際,そうやって駆動したときの音はかなりのクオリティです(カタログ通りの口上で「こうやって接続しても使えるんですよ〜」などとセールストークしていた楽器屋のニィチャンが,いざ本当につないで音を出したら言葉を失ってしまった)。 ところが,現実には,この機能を使う機会はなかなかありません。 楽器の持っている能力を十分引き出せていないと思うと,とても残念な気分です。
それから,テンション感がかなり緩めなので,エレキから持ち替えたときの違和感が少ないのもありがたいところです。 ただ,僕のに限らず,意外とネックのトラブルが多いような感じがあるので,これから Godin の購入を検討する方はネックの状態を十分チェックするほうがいいと思います。
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BOSS VF-1
現在のメイン・エフェクタはこれです。 これに TECH 21 の MIDI Mouse(パッチ切り替え用) と Expression Pedal をつけて使ってます。
空間系に関しては,調整できるパラメータも多く,音もフツーに使う分には十分なクオリティだと思います。 唯一,Reverb がやや抜けが悪いような気がするのがイマイチかな。 でも,それ以外の空間系エフェクトは「さすがは BOSS」と言える優秀さです。 ペダルに割り当てられる機能も豊富で,豊富なぶん設定は多少面倒だけど,一旦設定してしまえば演奏時の操作性の面でもかなり便利に使えます。 ピックアップ・シミュレータもなかなかの出来で,アコースティック・シミュレータについては,単体で出てる AC-2 よりも機能は少ないけど,むしろ素性のいい音が作れるような気がしてます(AC-2 はローがブーミーになりやすい印象があったけど,こちらにはそれがない)。
残念ながら,歪みについては納得してません。 “COSM テクノロジー”とやらを導入した結果,太さや抜けがかなり後退してます。 特に太さは結構問題で,単独ではそこそこに聴こえても,コンパクトエフェクタや下で紹介してる SE-70 なんかに比べて,バンドの中では埋もれたりやせたりしがちです。 PA を通した場合など,アウトプット環境による音量感の変化も大きいようです。 ……とは言うものの,プロの現場では COSM 搭載機が大活躍してるようですし,実際かなりのところまで作りこめるのも確かなので,EQ と組み合わせつつ頑張ってパラメータをいじり倒せば,「妥協できる」くらいの範囲には十分持っていけます。 ……と言いつつ,今は,歪ませてリードギターを弾くときには後述の Maxon DS-830 を使ってるのでした (^^;。 もっと頑張れば,よりいい音に近づけられるのだろうと思いつつも,パラメータをいじり倒すのもエネルギーと時間が要るわけで,その苦労の割には見返りが小さいような気がしてしまうので。 そういう意味では,僕は歪ませるシチュエーションが少ないから便利に使っていられるのでしょう。 正直,歪み重視の方にはオススメしません。
なお,上記の COSM についての僕の評価は,あくまで VF-1 に限ってのものです。 僕にとって便利そうなものが出ないので最近の機種はチェックしてないんですが,COSM も進化してるようだし,最近の COSM 搭載機はかなり優れてるのではないでしょうか。
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Maxon DS-830 Distortion Master
ストラト系のギターでソロを弾くときに使ってます。 アンプに JC-120 を使ってても甘くぶっとい音が出るので重宝してます。 歪み系エフェクタはこれまでにもいろんなものを試してきましたが,今はこれが一番かな。 重くないし(電車通いなので,重いエフェクタボードを持ち歩くのは堪えます。 なので,重さは,僕にとってかなり重要なファクタです)。
基本的な音色の傾向はいいんですが,意外と大味なのがちょっと残念ではあります。 この音色のままもう少し繊細な感じが加わればもっといいんじゃないかと思ったりしますが,それは欲を言えばの話で,コストパフォーマンス高いし,基本的に満足してます。 程よい緊迫感もあって,弾いてて気持ちいいです。
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Keeley Compressor
評判の Keeley のコンプレッサ。
値段がバカ高いので敬遠してたんですが,「話のタネにちょっと試奏してみよう」などと思ったのが運の尽き(^^;。 自然で伸びやかなかかり具合に,「確かに評判になるだけのことはあるなー」と納得してしまいました。 で,なんとか安く入手できないかと思っていたんですが,あれこれ調べた末,結局アメリカでの標準価格で入手しました。
歪みと組み合わせる場合,歪みの後段に置くことを製作者の Keeleyさん本人は推奨していますが,試した結果,僕は前段に置いてます。 この点は人によって好みの分かれるところでしょうから,両方試してみることをオススメします。
僕は,いわゆる「コンプで作った」ような音は好きではなく,カッティングなどでコンプレッサを使うことはまずありません。 そうした点からも,コンプに一家言ある方々とは意見が異なるだろうと思うんですが,とにかく,コンプレッサが ON になっているということをほとんど意識させずに,音が余裕で「もうひと伸び〜ふた伸び」くらいしてくれるのは,とてもありがたい。 特に,JC のような比較的コンプレッション感に乏しいアンプを使っているときなんかは,ありがたさもひとしおです。
と,ほめまくってますが,これとて万能ではありません。 アタックコントロールがないから当然ではあるけれど,アタックがやや引っ込む(不自然な感じではありません)ので,ハムバッカーなどと使うときは,ホントに ON にすべきシチュエーションなのか,よく見極めたほうがいいんじゃないかと思います。 このコンプの紹介で「かけっぱなしで OK」みたいな記述をときどき見かけるけれど,僕はその手の意見には賛成できません。 最近はアタックコントロール付のものも出てますから,それを弾いたら違うのかもしれませんが。
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Xotic efffects RC Booster
これまた評判の高いブースター。
ブースターというと歪みの前段に置いてゲインをアップさせる使い方が一般的かも知れませんが,そういう用途には使っていません。 普段スタジオで使っているアンプが JC-120 なので,JC では出しにくい微妙な歪み感や粘りを加え,ついでにトーンを補正する,というようなプリアンプ的な使い方をしています。 微妙に歪んだ風味のあるカッティングとか,クリーンな感じを保ったまま単音フレーズに粘りを加える……というような,いわば「隠し味」ですが,最近は主にセミアコとの組み合わせで意外なほど重宝しています。
残念ながら,ON にするとわずかにレンジが狭くなる感じがあり,完全に無色透明とはいきませんが,treble/bass 2バンドのトーンコントロールが使えるのと,微妙なゲイン調整が出来るというのは非常にありがたいです。 上記のような使い方なのでゲイン・ブースターとしての実力は分かりませんが,小回りが利くし,持っていて損はない1台って感じがします。
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BOSS SE-70
上記 VF-1 の前にメインとして使っていたマルチ・エフェクタ。
エフェクトの種類は VF-1 よりも少ないですが,クオリティそのものは高いです。 エフェクトの種類によって優劣は異なりますが,例えば Reverb なんかは VF-1 よりもむしろこちらのほうがきれいにかかります。
やたら電流食いで,ハーフラック・サイズと言いながら AC アダプターがデカくてかさばります。 VF-1 に比べると,ペダルへの機能割付けの自由度も低いなど,操作性が劣る面がありますが,前世代の製品なので,ある程度は仕方ないでしょう。 ……というか,僕にとって VF-1 は,いろんな意味で操作の自由度が高いことと,アコースティックシミュレータ内蔵という2点が重要だったりするので,逆に言えば,そうした要素が重要にならないシチュエーションでは,必ずしも VF-1 でなくてもよかったりします。 そういう前提条件なら,こっちの方が好きな面もあったりするので,出したい音に応じてこちらを出動させることも結構あります。
現行機種に対する SE-70 のアドヴァンテージは,何といっても,アナログ回路による歪みが搭載されてることでしょう。 少なくとも VF-1当時の COSM に比べるとはるかに太く,アンサンブルに埋もれない気持ちいい歪みが得られます。 名機 Super OverDrive (SD-1) のモードが搭載されてるのも,僕にとってはポイント高いです。 細かいことを言えば単体の SD-1 とは多少違ってるのかも知れませんが,それでもあの甘い音色のオーヴァードライヴ・サウンドがマルチで得られるというのは,とてもありがたいです。 だから,それほど複雑な機能が必要ない場合や,歪みを大事にしたい場合,特にバッキングとリードで歪みを使い分ける必要がある場合なんかは,こちらの方が VF-1 よりも良い相棒になってくれます。
やはり,なんやかや言っても,アナログと COSM とは別物だというのが,両方使ってみての実感です。(COSM も進歩してるでしょうから,新しい機種だとまた違うでしょうけど。)
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Keeley BOSS SD-1 Ge 5 STAR Mod
BOSS SD-1 と言えば,かつては誰もが一度は通る道だったオーヴァードライヴ・サウンドの王道。 オリジナルも持ってますが,こちらは上記コンプレッサで有名になった Keeley Electronics によるモディファイものです。 どうやら現行品はちょっとモディファイ内容が違ってるらしいですが,僕が持ってるのは Keeley モディファイの中でも初期モノだそうです(←伝聞形なのは,中古品を買ったため)。
オリジナルの SD-1 と並べて直接比べたりはしてませんが,印象としては,
- 歪み量の範囲が広くなって,より歪むようになっている(とは言っても,いわゆるハイゲインではなく,あくまでオーヴァードライヴとして,ですが)。 サステインも十分ある。
- オリジナルに比べてローがちゃんと出る。
- バイパス音が微妙に向上した……ような気がする(後ろに BOSS VF-1 をつないでるので,いわゆる「BOSS色」がどうなったとかは,よく分かりません (^^;)。
という感じで,オーヴァードライヴとしての良さを残しつつ,オリジナルよりも時代が現代に近づいた……とでも言いたくなる音です。
とはいえ,いいことばかりではなく,オリジナル SD-1 にあった中域の良さ・甘い音色という美点はある程度後退したような気がします。 僕もそうでしたが「あの甘い音色こそ SD-1 だ!」と考えていると,これは「SD-1 とは別モノ」と感じるかもしれません。 少なくとも,音色面で SD-1 らしさは(良くも悪くも)薄まっているように思えます。
といいつつ,王道的サウンドを維持しながら,ローミッドが厚い感じの音なのにバンドの音に埋もれずにしっかり抜けてくるあたり,なかなかのスグレモノだな〜と思ったりして,最近ちょっとお気に入りです。 現行モディファイ品については知りませんが,仮に同傾向だとするとかなり大胆なモディファイという気もするので,(当然のことですが)飛びつく前にまず試奏してみることをオススメします。
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YAMAHA AG-Stomp
最後に,エレアコ用プリアンプ&エフェクタ。 私見では,BOSS の AD シリーズよりもこちらの方がクオリティ高いと思います(もっとも,値段も高いですが)。 ピエゾ臭さを抑えて,かなり自然な音に近づけることが出来ます。
難点は,チューナーモードが何故か弱いこと(これは多くのユーザが指摘していて,チューナーを別につないでる人もいるようです)と,それから何といってもその重さです。 エレキギターとエレアコと,それぞれのためのエフェクタを持って電車&徒歩で移動すると,かなりハードでシャレになりません (-_-;。 故に,AG-Stomp が出動する機会は非常に少なく,普段は エレキギターと VF-1 のアコースティック・シミュレータの組み合わせで済ませることが多くなってます。
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